Thomas McKnight(トーマスマックナイト)と神戸 

ひとところに落ち着いたら絶対に飾ろうと思っている絵がある。トーマスマックナイト*1の描く神戸の絵だ。

私は神戸郊外の町で生まれ育った。全ての道に思い出があるといって良いほど、この街には私の思い出が詰まっている。幼少の記憶は、幼稚園の遠足で行った王子動物園、夜の遊園地とはしゃいだ六甲展望台、手放しで乗れると自慢だったジェットコースターのあるポートアイランド、須磨水族館、回るレストランがある貿易センタービル、中学になると美術部メンバーで描いたポートタワー、友達と朝早くからブランド買いにならんだバーゲンの中心フラワーロード、舞台挨拶を観に並んだ映画館、高校に入ると北野のドイツパン屋さん、真っ黒な洞穴のようなコーヒーショップ、通い詰めた大倉山の図書館、言い出せば本当にきりがなくなる。

トーマスマックナイトの描く神戸は私の思い出の集大作だ。彼の絵は特にピアノを入れることが多く、高校卒業時に神戸を離れることになって以来、私は彼の描く神戸にすっかり魅了されている。震災の後ひどく胸を打った彼は、神戸復興のための新作神戸を何作か描いている。特に私は、北野のうろこ館からのぞく神戸の絵が大好きだ。一つずつ集めていけたらと思っている。



  • 震災復興の作品

  • 神戸夜景

  • うろこ館と北野

  • 六甲

*1:1941年アメリカンザス州生まれのアメリカ人画家。世界中の気に入った都市をパステル調に描いている。