アニマルシェルター

私の住んでいる町にはインターネットで探しただけでも多くのアニマルシェルターがある。アニマルシェルターとは、捨てられたり拾われた動物たちが保護されている施設で、その多くはボランティアの人たちによって運営されている。今日はそのうちの2つに行ってみることにした。

まず驚いたのはその施設の環境の良さだ。ちょっとした幼稚園のような感じで、明るいフロントがあり、多くの人が問い合わせにやって来ている。一つ目の部屋には鳥やウサギなどの小動物、二つ目の部屋はネコ、三つ目は犬の部屋がある。私たちは当初の目的だった一つ目の鳥のいる部屋にまず行った。インターネットで事前調査した通り、その施設にはセキセイインコしかいなかったが、そのうち2組はつがいであった。その部屋にいたボランティアのおばさんは、うさぎの一匹と床に座って遊んでいる。聞いてみたところ、丁寧に一匹ずつと毎日遊んであげているらしい。セキセイインコたちは拾われたものもあり手乗りではないものの、私がケージに手を入れてもびっくりもしないのですぐに慣れてくるだろうと思った。

私が感心したのは、そのアニマルシェルターの養子縁組の方法だ。鳥の場合、引き取る鳥を入れるケージを持ってくる必要がある。サイズが十分に大きいかを確認するためだ。もしそれが持ってこれないほどの大きさであれば、ものさし等のスケールと一緒にとった写真をそれでも証拠として見せる必要がある。さらに家のリース状態(持ち家か、賃貸か)、賃貸の場合はペット可能か、可能なら何キロまでの動物を許している住宅か等リース条件を書いた書類の提示をさらに要求される。それだけではない。犬猫にいたっては、家庭訪問をされる場合もあるそうだ。オウムにいたっては、事前にセミナーを受け、どれだけ寿命の長いオウムを飼うということが大変なことかをじっくり思い知らされ、その上でも買うという人に譲るシステムをとっている。もちろん全ての動物において、養子に行く前には獣医による健康診断が行われることは言うまでもない。

いずれにせよ、今のうちの状態ではアパートのリースを確認された段階で養子交渉を却下されることが明らかになった。「くそっ、やっぱりそう簡単にはもらえないよな」と思った反面、そこまで一度悲しい思いをした動物たちのことを考えた施設が、実際機能しているのを目の当たりにして嬉しい思いがした。ペットショップならお金を出せば誰にでも動物を売るのだが、アニマルシェルターは本当に飼える人にしか大切な動物を渡さないのだ。