余白

全ての人は、自分が世界の仕組みの全てを分かることなく死んでいくことを知っている。そしてほとんどの人は本能的に、その『知らないもの』という余白部分は『知っているもの』より比にならない程大きい、という事実に気付いているに違いない。その余白をないものかのように無視して生きる人。その余白の存在は意識的に認めているが、それを知ろうとする行為に意味を見出さない人。その余白が何かを探す人。その余白が何かを決め生きていく人。

動物はこの余白部分を私よりずっと知っているような気がしてならない。